使い方・お手入れ

炊飯器の買い替え時期はいつ?故障・寿命のサインとは

部品が故障してしまって寿命を迎えた炊飯器では、お米をきちんと炊くことができません。毎日おいしいごはんを食べるには、炊飯器のお手入れを欠かさないこと。万一、寿命がきたら思い切って買い替えることも重要です。

ここでは炊飯器を買い替えるときに押さえておきたいポイントや故障のサイン、さらに炊飯器のお手入れ方法について解説します。
日々おいしいごはんを食べるために意識してみてください。

炊飯器の寿命

冷蔵庫や洗濯機といった家電と同じく、炊飯器も使うたびに少しずつ消耗していきます。まずは炊飯器の寿命について知っておきましょう。

炊飯器はいくつかのパーツに分かれていますが、どちらかといえば本体よりも内釜にトラブルが起きやすく、「変形してしまった」「コーティングがはがれた」といった理由で使えなくなる場合が少なくありません。
内釜が壊れてしまったときは、内釜のみ買い替えることが可能です。

補修用の部品保有期間とは?

炊飯器の場合、経済産業省の指導により補修用性能部品の保有期間(修理するための部品を保有しておく期間)は、製造を終了してから6年と定められています 。

タイガー魔法瓶では独自のサービスとして、2019年5月30日よりこの期間を10年に延長しました。生産が終了したモデルでも、生産終了日から10年間は修理が可能です。保有期間が長く設定されているので、長く大事に使いたいと考えておられる方におすすめです。

もし炊飯器が壊れてしまったときは、部品の保有期間内なら、修理も視野に入れてみてください。

※2009年1月1日以降に生産された、すべてのタイガー製品(国内・海外)の補修用性能部品が対象です。
※部品は製造打切り後、10年間お買い求めいただけます。
※修理部品は修理にて交換いたします。
※補修用性能部品とはその製品の機能を維持するために必要な部品です。
※材料調達や設備状況等によっては10年未満で供給できなくなる場合があります。

炊飯器を買い替えよう!不具合・故障のサイン

炊飯器が正常に動かなくなったら、買い替え時期かもしれません。

ここでは、炊飯器が出す不具合や故障のサインと、基本的な対処方法についてご紹介します。対処しても改善されなければ、寿命を迎えている可能性があります。

電源が入らない

炊飯器の電源が入らない場合、コンセントが断線している、内部の部品が故障しているなどの理由で通電していない可能性があります。コンセントがしっかり差し込まれていないだけという場合もあるので、差し込みプラグ部に断線や溶けた形跡がないかを確認したうえで、まずは1度コンセントを抜いてしっかりと差し直してみましょう。
※差し込みプラグ部に異常がある場合に差しなおすのは感電や火災の危険性があります。

電源タップなどを使用している場合は、そちらが使えなくなっていることも考えられます。

コンセントを差し直したり、電源タップを交換しても改善しない場合、お買い上げの販売店、または「連絡先」に記載のタイガーお客様ご相談窓口までご相談ください。

ごはんが炊けない

ごはんに芯が残って生煮えになってしまうときは、複数の原因が考えられます。

  • 最大炊飯量を超えて炊飯した
  • 水の量を間違えた
  • 炊飯メニューの選択を間違えた
  • 内釜がきちんとセットされていない
  • 35度以上のお湯でお米を洗ったり、炊いたりした
  • ごはんが炊きあがってすぐにもう1度炊飯した など

これらの項目に当てはまらなければ、まずはお手持ちの取扱説明書をご確認ください。それでも解決しない場合、内部の部品に異常が起きている可能性が高いことが考えられます。IH炊飯器・マイコン式炊飯器のいずれでも内釜自体が変形したり傷んでいる場合にも起こります。

炊飯器内部や炊いたごはんから異臭がする

炊いたごはんからいやなにおいがするときは、「炊込み」メニュー使用後の調味料のにおい残りかもしれません。こんなときは、クエン酸を使った洗浄を試してみてください。
まず内釜をよく洗い、クエン酸20g程度とお水を内釜に7~8分目まで入れて、1度【炊飯】のキーを押したら完了です。
ただしこれは金属鍋のみに使える方法で、内釜の素材が土鍋の場合はクエン酸を使用できませんが、洗浄コース搭載の機種もあります。
※機種によっては、目安になる目盛りが異なる場合がありますので取扱説明書をご確認ください。

内釜のコーティングがはがれている

内釜のコーティングが剥がれてしまったとしても、フッ素加工は万一コーティングなら体内に入っても問題なく、吸収されずに排出します。ごはんがこびりつかない限りそのままご使用できます。
もし剥がれた部分にごはんがこびりつくなどして使いにくくなってしまった場合は、内釜だけを買い替えましょう。

使用できる内釜は機種ごとに異なります。機種名を確認してから販売店やメーカーにお問い合わせください。タイガーの場合、オンラインで「パーツショップ」からも購入可能です。

炊飯器から異常な音がする

IH炊飯器から保温中に出る「ジージー」という音はIH特有の仕様で、異常ではありません。このほか、炊飯中に水のはじける音がするときは、内釜の外側に水滴がついた状態でセットしてしまった可能性があります。
内釜をセットする際は、外側についた水滴をしっかりぬぐっておきましょう。

これ以外にも、機種により音の種類が異なりますが、聞いたことがないような激しい音がするときや大きな駆動音が響くときは、本体の故障が考えられます。まずは、お手持ちの取扱説明書をご確認ください。

買い替えと修理どっちがおすすめ?

故障した炊飯器を買い替えるべきか、それとも修理をして使い続けるべきなのかは、状況によって判断が分かれるため一概に断定できません。

ここでは、買い替えと修理のおおまかな目安について解説します。

買い替えがおすすめの場合

買い替えがおすすめなのは、購入して10年以上経過している、メーカーの補修用性能部品(製品の機能を維持するために必要な部品)の保有期間が過ぎているなど、炊飯器がかなり古くなってしまっている場合です。
残念ながら修理できなければ壊れてしまった炊飯器を買い替えるしかありません。

また、修理可能であっても新品を購入するのと同じくらい費用がかかるのであれば、今後のことを考えて買い替えたほうがいいでしょう。

修理がおすすめの場合

メーカーの保証期間内に故障した場合は、まず修理を検討しましょう。

メーカーの保証期間がすでに切れているときでも、買い替え費用に比べて修理費用が大幅に安いのであれば修理がおすすめです。新しい機種ならメーカーに修理用の部品が保有されているので、基本的には修理ができるでしょう。

ただ、修理費用が思ったよりも高額になってしまった場合は、経過年数や買い替えと費用を比較して検討しましょう。

タイガー製品の修理をご検討の場合は、下記の「修理に関するご案内・受付サイト」をご利用ください。

https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/support/repair/

炊飯器を長持ちさせるためには

炊飯器を長く使うには、正しい方法できちんとお手入れすることが大切です。

ここでは、お手入れする際のポイントをご紹介します。

内釜をていねいに扱う

炊飯器の内釜は最も消耗しやすい部品です。汚れがついた状態で放置せず、使い終わったらスポンジのやわらかい面などでやさしく洗ってください。スポンジの研磨粒子部分で洗うと内釜のフッ素加工面、内ぶたの塗料がはがれる原因となります。金属たわしやナイロンたわしでゴシゴシこするのは厳禁です。

また、内釜が変形したりひび割れたりすると、ごはんがうまく炊けなくなる可能性があります。金属など固い素材でできている内釜は一見頑丈そうに見えますが、機械の一部だと考えてやさしく扱いましょう。

吸気孔・排気孔のほこりをとる

炊飯器には、内部の熱を逃がすための吸気孔や排気孔がついています。これらの孔からは空気が出入りするため、使い続けるうちにほこりがたまってしまうことがあります。

万が一、吸気孔や排気孔がほこりでふさがってしまうと内部に熱がこもってしまい、故障の原因にもなりかねません。定期的にほこりを取り除いてきれいにしましょう。
吸気孔と排気孔は、多くの機種で本体の底部分にあります。

内ぶたを使うたびに洗う

内釜に比べると内ぶたは見過ごしてしまいがちですが、汚れやすい部品なので使うたびに洗ってください。
ただし内ぶたはアルミ製のものが多いので、台所用の合成洗剤を使用しましょう。液性の成分が強い食器洗い乾燥機用の洗剤では洗わないでください。洗うと変色したり塗装が剥がれる場合があります。
※一部、食器洗い乾燥機対応機種もあるので、取扱説明書をご確認ください。

温度センサーを拭く

炊飯器内部の温度センサーに汚れがついていると正しく動作しません。内釜を取り外した状態で内部をチェックし、センサーが汚れていたら布や綿棒等やわらかい素材のものを使って水をよくしぼってから軽く水拭きしましょう。
センサーは内釜をはずした本体内側の底の中央部分にあります。

「洗浄コース」つき炊飯器でお手入れらくらく!

炊飯器は毎日のように使うので、どうしても少しずつ汚れやにおいが気になってくるものです。忙しいときには、お手入れをつい忘れてしまうこともあるでしょう。

そんなとき、キーを押すだけで炊飯器内部の洗浄ができる便利な機能「洗浄コース」をご紹介します。

「洗浄コース」の使い方

洗浄コースの使い方はとても簡単です。(使い方は機種によって異なります。)

  1. 内釜を本体にセットする
  2. 内釜にある「水量ここまで」の印まで水を入れる
  3. メニュー選択で「洗浄」を選ぶ
  4. 「炊飯/無洗米」ボタンを押す
  5. ブザーが鳴れば終了

終了したら内釜中の本体を冷ましてからお湯を捨てて、通常どおりのお手入れをして完了です。

※機種によって洗浄メニューの水量の目安は異なるので、取扱説明書をご確認ください。

「洗浄コース」つき!おすすめ炊飯器

洗浄コースを使うと炊飯器のお手入れがしやすくなります。洗浄コースが搭載されたおすすめの機種を3つご紹介します。

「土鍋ご泡火炊き JPL-G100」は内釜に本土鍋を採用し、ごはんのおいしさを追求した土鍋圧力IHジャー炊飯器です。圧倒的な高火力と遠赤効果で、お米本来の味を引き出します。

「ご泡火炊き JPI-G100/G180」は、土鍋蓄熱コーティングとかまどコーティングを施した厚さ約3mmの特厚釜を採用した圧力IHジャー炊飯器です。土鍋に迫る火力と泡立ちにより、お米の旨みを逃がさず炊きあげます。

「JPW-A100/A180」は土鍋コート釜でさまざまなメニューを炊きわけるIHジャー炊飯器です。コンパクトで使いやすく、パン焼きやケーキ作りも可能なオールマイティーな1台となっています。家族の好みやライフスタイルに合った機種をチェックしてみてください。

定期的なお手入れでいつまでもおいしいごはんを!

炊飯器の寿命は平均すると3~6年程度ですが、ていねいに使えばさらに長持ちします。ごはんを炊いたらすぐに内釜や内ぶたを洗い、日々のお手入れを欠かさないことが大切です。

とはいえ、使い続けていればいつかは残念ながら壊れてしまいます。寿命が来たら買い替えを検討しましょう。
買い替える際には、日々のお手入れが楽になるように「洗浄コース」つきの炊飯器もおすすめです。
定期的にお手入れをして、いつまでもおいしいごはんを召し上がってください。