炊飯器かんたんレシピ

炊飯器で低温調理はできる?炊飯器で調理をする際の注意点とレシピをご紹介!

低い温度で食材にじっくりと火を通す低温調理は、あまり手間をかけずにおいしい料理が作れることで人気を集めています。この低温調理を、炊飯器の保温機能を利用して行っている方もいるかもしれませんが、果たして炊飯器での低温調理は可能なのでしょうか?

この記事では、低温調理をする時に、炊飯器で選ぶメニュー、調理のコツ、注意点、炊飯器における保温機能との違いなどについて解説します。
低温調理を安全に楽しむために、ぜひ参考にしてください。

炊飯器でローストビーフやサラダチキンなどの
低温調理はできるの?

結論からいうと、「低温調理」に特化したメニューが搭載されている炊飯器なら、ローストビーフやサラダチキンなどの低温調理の人気メニューを作ることができます。反対に、「低温調理」メニューのついていない炊飯器では推奨されていません。その理由について詳しく解説していきます。

低温調理とは?

低温調理とは、低温で食材を加熱し、ゆっくりと時間をかけて調理する方法です。低温でじっくりと火を通すことで食材の旨みを逃がさず、しっとりとした味わいに仕上がります。ローストビーフやサラダチキンは低温調理の代表的なメニューで、お肉がやわらかく仕上がることから人気を集めています。

JBS型に搭載されている「クッキング低温」メニューでは、内なべ内の液体の温度を約63度~約70度の範囲で保ち、時間をかけて加熱します。内なべに下ごしらえした肉類とスープを入れ、調理時間を合わせるだけでお手軽に低温調理ができます。

※材料や使用環境によって多少異なります。

一方で炊飯器に搭載されている保温機能の温度は、約60度~約75度です。低温調理を行うには、温度が少し高くなる場合があります。

低温調理は温度管理が重要!低すぎると食中毒のリスクも

低温調理で食材をおいしく調理するには、長時間にわたって一定の温度に保ち続ける必要があり、何よりも温度管理が大切です。ただ温度が高温になるとたんぱく質が固まりやすくなり、焼きすぎたお肉のように硬くてパサパサとした食感になってしまいます。

反対に温度が低すぎれば加熱が不充分になり、加熱殺菌が満足にできずに食中毒を引き起こすおそれがあります。低温調理を行う場合は、温度管理を徹底しつつ食材の中心部分まできちんと火を通すことが大切です。食肉の加熱殺菌を行う為には「食品中心部の温度を63℃で30分以上保つ」ことが必要です。

低温調理のできる炊飯器が登場!

マイコンジャー炊飯器 <炊きたて>JBS型 では低温調理の機能を搭載しています。おいしいごはんの炊飯と本格料理を行える、まったく新しいスタイルの炊飯器で低温調理にチャレンジしてみてください。

低温調理専用の「クッキング低温」メニューを使うとローストビーフや豚ヒレチャーシュー、鶏肉のファルシなど、人気のメニューをこれ1台で作ることができます。

JBS型は、見た目はシンプルかつ上質感のあるデザインの炊飯器。内なべには厚さ 約3.0mmの「遠赤黒特厚釜」を採用しており、高い蓄熱性と遠赤効果で加熱ムラを抑えます。さらにごはんをおいしく炊きあげるために、時間をかけてお米の旨みを引き出す「極うまメニュー」も搭載しています。

炊飯器の低温調理機能で作れるおすすめレシピをご紹介!

JBS型は、ごはんを炊くだけではなく低温調理機能を使っておいしくヘルシーなおかずを作ることができる炊飯器です。ここでは、幅広い世代に人気の低温調理レシピをご紹介します。

ローストビーフ

  • 使用メニュー:クッキング低温
  • 調理時間:120分
  • カロリー:290kcal

ローストビーフといえば、低温調理の定番メニューです。フライパンで表面に焼き目をつけた牛肉と煮汁の材料、水を内なべに入れて煮込むだけで、やわらかくジューシーなローストビーフに仕上がります。

子どもから大人までおいしく食べられるローストビーフは、普段の食事だけでなくパーティーのメニューにも活用できる一品です。ワインなどのお酒にもよく合うので、おつまみにもおすすめです。残った煮汁はスープとして楽しむこともできます。

コンソメ仕立てのサラダチキン

  • 使用メニュー:クッキング低温
  • 調理時間:120分
  • カロリー:170kcal

低温調理を使えば、コンビニでおなじみのサラダチキンも自宅で簡単に作れます。

作り方は、塩こしょうで下味をつけた鶏むね肉を、煮汁の材料と一緒に加熱するだけ。炊飯器が空いた時間で調理すれば、食卓に一品プラスできる手軽さが魅力です。

サラダチキンはそのまま食べるだけでなく、サンドイッチの具にしたりスープに入れたりすることができます。ヘルシーかつ高たんぱくなメニューですので、ダイエット中の人やトレーニング中の人にもおすすめです。

ゆで豚の山椒だれ

  • 使用メニュー:クッキング低温
  • 調理時間:210分
  • カロリー:311kcal

豚の肩ロースを使った中華風のメニューです。肩ロースは塩こしょうで味つけしたのちに煮汁につけて加熱するだけでよく、山椒だれもねぎ、にんにく、しょうがをみじん切りにしてから材料を混ぜるだけなので簡単につくれます。

豚肉をさっぱりとした味つけで食べたい人、豚肉メニューのレパートリーを増やしたい人には特におすすめです。ロース肉やもも肉を使うと、あっさりとした味わいになります。

鶏肉のファルシ&チキンライス

  • 使用メニュー:クッキング(低温)、炊込み
  • 調理時間:180分
  • カロリー:758kcal

鶏肉に合挽き肉や野菜を詰めて作る鶏肉のファルシは、素材の旨みと栄養が楽しめるメニューです。低温調理後に残ったスープを活用してマスタードソースとチキンライスが作れるので、無駄がありません。

具だくさんで見た目も華やかなファルシと、鶏の旨みが染みこんだチキンライスは相性抜群で、最後のひと口までおいしく食べられます。バランスのいい食事を心がける人や、無駄なく一食作りたい人におすすめのメニューです。

豚ヒレチャーシュー

  • 使用メニュー:クッキング低温
  • 調理時間:180分
  • カロリー:300kcal

低温調理なら、お店で出てくるようなチャーシューを自宅で作ることができます。作り方は表面を焼いた豚ヒレ肉を煮汁につけて加熱するだけと手軽で、そのまま食べたりチャーシュー丼にしたりと、さまざまな食べ方を楽しめます。

調理前に肉をタコ糸でしばると形がととのいますが、簡単に作りたいときは省略しても問題ありません。食事にもおつまみにもなるチャーシューは、食卓にもう一品ほしいときにおすすめのメニューです。

炊飯器で調理をする際の注意点

炊飯器でおかずを作るときは、思わぬトラブルを防ぐために正しく使いましょう。炊飯器で調理する際の注意点について詳しく解説します。

「低温調理」機能のついていない炊飯器では低温調理しない

炊飯器に搭載されている一般的な「炊飯」モードはお米を炊いて保温することに特化した機能で、一般的な低温調理に使うことを想定していません。「低温調理」機能のついていない炊飯器で低温調理をすることは、調理の失敗や食中毒の可能性に加え、炊飯器の故障につながることもあり、大変危険です。

また、基準と異なる水の量や食材を入れると、水が早く蒸発して内なべが焦げつき、使えなくなってしまう可能性があります。さらに圧力式の炊飯器では、圧力で中の食材が炊飯器のIHふたにくっつき、調圧孔から吹き出す危険があります。そのため、圧力式の炊飯器では特に推奨できません。また、レトルトパックの調理もおこなわないでください。

「低温調理」機能がついている炊飯器にも機種ごとに禁止されている事項があるので、取扱説明書やレシピを確認してから調理を楽しむようにしてください。

調圧孔をふさぐおそれのある食材は使用しない

圧力式の炊飯器には、内部の蒸気を逃がすための調圧孔がついています。中に入れた食材が何らかの理由で調圧孔にくっついてふさいでしまうことがあり、その場合炊飯器内部の圧力が異常上昇し、中身が勢いよく噴き出す危険があります。

熱い食材が腕や顔にかかったりして、やけどやケガをしてしまう危険性があるので、次のような調圧孔を塞ぐおそれのある食材は使用しないでください。ただし非圧力機種では使用できます。

  • 豆類
  • 葉物野菜
  • 薄皮がついているもの
  • 小粒の雑穀
  • 重曹など泡立つもの
  • 多量の油
  • カレーやシチューなどの粘り気の多いもの
  • 水分を吸うとふくらむもの

ポリ袋に食材を入れた状態で炊飯器の中で湯煎をすると、ポリ袋が蓋の部分にある調圧孔に貼りつき、蒸気の逃げ道をふさいでしまうおそれがあります。これにより中身が噴き出したり、炊飯器のふたが開いてしまったりするおそれがあり、とても危険です。ポリ袋を使った湯煎調理は行わないようにしてください。

ポリ袋だけでなく、クッキングシートやラップのようなシート状のものも同じく危険です。絶対に使用しないでください。

※レトルト食品のパックのあたためには対応している機種もありますので、取扱説明書をよくご覧ください

※使い終わった後は毎回しっかりお手入れをしてください

レシピに記載されている分量を守る

炊飯器で推奨しているレシピ以外のメニューを調理すると、食中毒の危険性があります。

また、レシピに記載のない方法で調理をすると、中身がふきこぼれたり、焦げついてしまったりする場合があります。これは危険なだけでなく、内なべや炊飯器そのものを傷め、寿命を縮めてしまいかねません。炊飯器で調理する場合は、レシピの内容と分量を必ず守ってください。

炊飯器の保温機能で低温調理はできるの?

炊飯器の保温機能と低温調理の関係について説明します。

そもそも炊飯器の保温機能は、炊きあがったごはんを高温であたため、いつでもほかほかの状態で食べられるようにするものです。炊飯器についている標準的な機能のひとつですので、毎日活用しているという人も多いのではないでしょうか。まずは、普段から何気なく使っている炊飯器の保温機能とはどのようなものなのかを解説します。

炊飯器の保温機能の温度は約60度~約75度

保温機能の温度はメーカーや機種によって多少異なるものの、一般的には約60度~約75度です。

中には保温するときの温度を設定できる炊飯器もありますが、あくまでもごはんの保温に適した制御になっているため、ごはんを炊いて保温するのが役目の炊飯器ではもの足りないといえるでしょう。

炊飯器の保温機能については、以下で詳しく解説していきます。

温度の理由は雑菌の繁殖・ごはんの黄ばみ防止

炊飯器が約60度~約75度という温度でごはんを保温するのには、きちんとした理由があります。

一つ目は「雑菌の繁殖を防ぐため」です。60度より低くなると雑菌が繁殖しやすくなり、すぐにごはんが傷んでしまいます。傷んだごはんを食べてしまうと食中毒を発症することもあるので、おいしさと安全をキープするための温度管理が必要不可欠なのです。

二つ目の理由は「ごはんの黄ばみ防止」です。炊いた後のごはんがいつのまにか黄色くなっていた、という経験がある人は多いのではないでしょうか。これは、ごはんに含まれているアミノ酸と糖が高温で反応して変色する「メイラード反応」によるものです。

メイラード反応は温度が高いほど活発になるため、保温中の変色をできる限り抑えるために約60度~約75度という温度に設定されています。

おいしく食べられるのはいつまで?

保温機能を継続して使用できる時間は、一般的に12~24時間程度に設定されています。なかには30時間以上保温し続けられる炊飯器もありますが、長く保温しているとごはんの味や見た目に影響が出る可能性もあるため注意が必要です。

具体的には、ごはんが乾燥して硬くなったり、黄色く変色したりします。このような状態になると炊きたての状態に比べてかなり味が落ちているため、お米本来のおいしさを味わえなくなります。

食べる時間を逆算してごはんを炊き、保温時間はなるべく短くしましょう。

電気代は保温1時間あたり約0.5円

炊飯器の保温機能にかかる電気代は、1時間あたり約0.5円です。これは、5~8合炊きの炊飯器を想定しています。

一方、炊飯器でお米を炊くときにかかる電気代は、1回あたり 約3.8~4.8円です。単純計算してみると、10時間保温機能を使い続ければ1回の炊飯と同じ電気代がかかることがわかります。

また、10時間保温し続けたごはんは、炊きたてに比べると味が落ちている可能性も高いです。そのため、10時間以上保温し続けるなら、あらためてお米を炊いたほうがお得に、おいしいごはんを食べられます。

保温機能を使うときは、電気代も考慮しましょう。

「おひつ」「保温ジャー」って何?

ごはんを保温する方法としては炊飯器の保温機能のほかにも、「おひつ」や「保温ジャー」を使用する方法があります。

おひつとは、炊いたごはんを入れるためのおもに木製の入れ物のことです。おひつにはふたがついているため、炊きたてのごはんを保温しておいしさを維持できます。平安時代から使用されており、いまでも料亭や旅館ではおひつが活躍しています。

おひつの保温を再現した炊飯器もあります。タイガーの土鍋圧力IHジャー炊飯器JPL-G型では、おひつの仕組みを取り入れた「おひつ保温」を搭載しています。木製のおひつのように湿度をコントロールできる「ハリつやポンプ」により、時間がたってもごはんの香りやほどよい弾力を楽しめます。

「おひつ保温」の機能により炊きあがってから12時間経過しても炊きたてのごはんのおいしさを保ちます。

おひつのほかに、お米を保温できるものとして保温ジャーがあります。保温ジャーとは、電気によってごはんを保温するための専用の機器で、炊飯機能は搭載されていません。IH炊飯器と比較すると、炊飯器の保温機能で保温するよりも電気代を安く済ませられるメリットがあります。

ただし、長時間保温し続ければ、炊飯器で長く保温する場合と同じくごはんの味は落ちていきます。 「おひつ保温」搭載のJPL-G型には、炊きたてのごはんの状態をそのままキープする保温機能もついているため、お米を炊いて保温しておけばいつでもおいしいごはんを食べられます。前述した「おひつ保温」や「ハリつやポンプ」の機能により、ごはんの保温に適した環境を長時間維持できます。

低温調理は専用機器か「低温調理」機能がついた炊飯器で

低温調理を行う場合、専用の調理機器を使うようにしましょう。
炊飯器は炊飯とごはんの保温のために作られている家電です。炊飯器の保温機能はあくまでもごはんをおいしく食べられる温度でキープする機能ですので、保温機能をそのまま応用した低温調理はできません。「低温調理」機能がついていない炊飯器では使用を控えましょう。

炊飯器を活用して毎日の食生活を豊かに

最近注目が高まっている低温調理。炊飯器でも低温調理は行えますが、保温機能ではなく、専用メニューを使うようにしましょう。キー一つでごはんが炊ける炊飯器は、日々進化しています。

タイガー魔法瓶のマイコンジャー炊飯器<炊きたて>JBS-A055は、炊飯だけでなく、自宅で本格的な調理ができる「低温調理」の機能も搭載。ローストビーフやチャーシューなどを炊飯器にまかせてほったらかし調理として簡単に作れるので、本格料理をこの炊飯器でぜひお楽しみください。

もちろんごはんもおいしく炊けます。3合炊きのコンパクトなマイコン炊飯器ながら、ごはんの甘みを引き出す「極うま」メニューを搭載し毎日おいしいごはんが楽しめる機種です。